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レコード×映画
レコード屋が舞台になっている映画作品【bacter】

レコード×映画 レコード屋が舞台になっている映画作品【bacter】

架空のマッチングアプリのCM『KOICAMO』の舞台に設定したのは、「レコード屋」です。

映画の中でレコードが登場することはよくありますが、レコード屋となるとそう多くはありません。
レコード屋のワンシチュエーションものを作るにあたって、思いつく限りの映画作品を観たので、その中からいくつかを紹介していこうと思います。

レコード屋が舞台となる作品

『ハイ・フィデリティ』(2000)

レコード屋を経営する男(ジョン・キューザック)の恋愛模様を描いたロマンティックコメディ。主人公をはじめ、登場人物がかなりの音楽オタクっぷりを発揮しているので、その手の人にはたまらない作品。

『すてきな片想い』(1984)や『セイ・エニシング』(1989)で演じていたキャラクター同様、ジョン・キューザックは文化系男子の走りだと思います。

『プリティ・イン・ピンク 恋人たちの街角』(1986)

80年代青春映画のミューズ、モリー・リングウォルド主演のラブロマンス映画。主人公のアルバイト先がレコード屋に設定されています。

この主人公に恋する幼馴染・ダッキーが、レコード屋でオーティス・レディングの「トライ・ア・リトル・テンダネス」に合わせて踊りまくり、その様子を主人公が冷ややかな目で見ているシーンが最高です。

『エンパイアレコード』(1995)

劇中で流れる音楽をはじめ、90年代をぎゅっと凝縮したような映画。「エンパイアレコード」というCDショップに勤めるアルバイトの高校生たちのドタバタ劇です。

ここで登場するのはレコード屋ではなくCDショップですが、完全にワンシチュものだったので改めて観なおしてみました。まだ出始めの頃のレネー・ゼルウィガーとリヴ・タイラーが最高な作品です。

試聴室という舞台

『エンパイアレコード』の中でも登場しますが、「試聴室」が海外の映画では頻繁に出てきます。人一人が入るのがやっとな、電話ボックスのような空間です(日本でこういう個室型のものは見たことがないんですが、海外特有のものなのでしょうか)。
この試聴室が登場する作品がいくつかあります。

『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』(1995)

ボーイ・ミーツ・ガールといえばの映画です。劇中で主人公の2人がレコード屋に立ち寄るシーンがあります。狭い試聴室に2人で入り、無言でレコードを聴いている様子が描かれています。

この時のイーサン・ホークがとにかく素晴らしいです。横にいる女の子を意識しすぎて、なんだかそわそわしちゃってます。たぶん音楽なんか全然頭に入ってきてないんだろうなという感じが伝わってきます。イーサン・ホークほどの男前が文化系を演じるとこうなるんだなという良い例です。

ここでは、試聴室の「音楽を聴くためだけの狭い空間」という特徴をうまく利用しています。2人とも聴いている音楽の邪魔になるからむやみに喋ったりはできない。でも、密着してるもんだからお互いのことを意識せざるを得ない、という状況が自然と作り出されます。

試聴室:応用編

『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』(2015)

トム・クルーズ主演のシリーズ5作目(個人的にオールタイムベスト級に好きな映画)。ここでは「試聴室」を応用的に利用しています。

このシリーズのお決まりとなっているのが、トム・クルーズ演じるイーサン・ハントがミッションの指令を受ける場面です。「このメッセージは5秒後に消滅する」っていうやつです。今作では、試聴室に入ったイーサン・ハントがレコードを再生すると、実はそれはハイテクなレコードで、ミッションを説明する映像が画面に投影されます。

いつも通りメッセージが5秒後に消滅すると、突然排気口から睡眠ガスが噴出。イーサンはその場から逃げようとするも、ドアの鍵がなぜか閉まっています。狭い空間なのでガスは一気に充満してしまいます。

これだけ書いてもよく分からないと思いますが、この『ミッション:インポッシブル』という作品でしか成立し得ない、レコード屋・試聴室の使い方をしていたので紹介しました。

 


ちなみに、最近できたエレファントストーンの会社パンフレットは、レコードを模したデザインでめちゃくちゃかっこよく仕上がってます。社長の音楽愛があふれ出ています。

↑ ランニングホームラン>WORKS>エレファントストーン

この記事を書いた人

竜口昇
エレファントストーンのディレクター

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