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初めて挑んだ「水中撮影」
機材やロケ地はどうしたのか【bacter】

初めて挑んだ「水中撮影」 機材やロケ地はどうしたのか【bacter】

bacter(エレファントストーンが運営するアウターブランディングサイト)で、音楽ユニットcitrusplusの1st single『fall』のMV(ディレクターズカット版)を公開しています。

MVの中で、水中シーンがあるのですが、今回はその時の撮影について振り返り、機材やロケ地について解説していきたいと思います。ぜひ映像をご覧ください。

どうする水中撮影

映像の構成は、「ダンスシーン」と「水中シーン」の2つがあげられます。

ダンスシーンでの機材構成ついては、カメラは《RED SCARLET-W》。それにイージーリグを使ってサポートするシンプルな構成にしました。ブレブレの手持ち感はあえて出しています。

そうなると、水中撮影での機材はどうするか?
そもそもどこで撮影するか?

想像していたよりも難しい問題が重くのしかかりました。

さまざまな問題との直面

まず、ロケ地について。

水中撮影ができるスタジオは探せば意外にあるのですが、MVの内容的にプール感がわかってしまうとかっこよくないことと、曲のタイトルが『fall』なので沈んでいく表現は撮りたいと思っていました。

そうなると、ある程度深さがないといけないし、遮光ができる環境じゃないと出来ない・・・

そこで第一候補にあがったのが、千葉県にある「市川マリンセンター」でした。
ここはCMやMVなど実績も多く、水深も5mあるので水中撮影に適した環境となっています。

しかし、大きな問題がありました。

誰が水中に潜る?
そもそも機材は?
遮光は?

なにより一番の問題は、キャスト、スタッフの安全が保障できないこと。
そこが担保できない限り、撮影はやるべきではありません。絶対に。

bacterの撮影は基本的に少人数体制で行います。正直、バジェットも大きいものではありません。

CM規模で撮影するとしたら、専門の水中カメラマンを雇い、RED専用のハウジングをレンタルし、がっつり照明を組んで遮光し・・・などなど。とてもじゃありませんが、そこまでの撮影体制を組むことはできません。

じゃあ、どうするか?

多少の深さがあって、遮光もできて、なにより安全が確保できる場所・・・。

再度リサーチをしたところ、今回の撮影にピッタリなスタジオを見つけました。足立区にある【TOKYO POOL LABO】です。

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ここは、水中カメラマンのオーナーが作ったスタジオで、水中撮影やプールアイテム開発のスタジオとして使われています。

個室プールは、水深1.5mで、小さな窓しかないので遮光も簡単にできます。そしてなにより、安全に撮影を行えることが、ここをロケ地に選んだ最大の理由でした。

どうする機材

REDを水中に入れるのは、かなりハードルが高いです。その他のカメラに関しても、専用のハウジングをレンタルするといろいろと大変で、専門的な知識も必要となるうえに、お金もかかります。

悩みながらAmazonを見ていると、《Lumix GH5》というカメラ専用のハウジングを見つけました。
Sea Frogs Panasonic GH5用 水中カメラケース アンダーウォーターハウジング

オモチャみたいな見た目ですが、仕様を見ると意外としっかりしています。悩んでいる時間がもったいないので、思い切って購入を決めました。

カメラに水が入らず、ちゃんと収録ができれば問題ありません。

必然的にカメラはGH5を使用しないとなりません。ですが、このカメラは一眼系のカメラの中でも動画に特化した仕様になっているため、逆にアリだと思いました。特に、4K60P収録が可能なカメラなので、使わない理由はなかったのです。
(今回の納品データはFHDで、収録はD-Log)

あとは照明機材。

HMIの照明を一灯使い、そこにカラーフィルターを入れるという、いたってシンプルな機材で臨むことにしました。理由としては、あまり引きの画を撮る想定ではなかったので、寄りの画の時に水に光が当たったあの感じが再現できれば十分と考えたためです。

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準備が整い、いざ本番。
テスト撮影を行えなかったので、正直不安しかありませんでした(笑)

妙なテンションのスタッフ達

撮影当時。妙なテンションで現場に入ったbacter撮影スタッフ。

ちなみに、水中カメラを担当したのは、エレファントストーン所属ディレクター菅野。水中撮影の経験はもちろん初めて。彼が一番妙なテンションでした。

撮影時に苦労したことは、正直あまりありません。

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カメラも問題なく使えましたし、照明も狙い通り上手くいきました。水温も調整できるプールだったので、寒さの心配もありませんでした。

安全面に関しても、そもそも足が着くので溺れる心配もなく、サポートに1人いれば安心して撮影を行えました。

強いて言えば、キャストの水村さんを何度も水に沈めたことで、彼女の体力が心配でしたが、段取りよく現場を回せたので問題はありませんでした。

こうして無事に水中での撮影を終えることができました。

補足的に言っておくと、カラコレでけっこう色をいじっています。彩度を高め、黒をかなり締め、他にもいろいろとしています(笑)

そうすることで、幻想的で不思議な雰囲気のある画を作れたと思っています。

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今回の撮影を通して──

本来撮影をする際はいい映像を撮ることを一番の目的に考えるべきですが、大前提として、キャスト、スタッフの安全を確保して撮影することは当たり前のことです。

ただ、bacterの魅力はクライアントワークではないこと。
多少無茶なことをしても、許される。それが魅力です。

冒険は必要だと思います。
だからこそ撮れる映像があると信じています。

そういったチャレンジを、クライアントワークでもできるようになったら、より楽しい作品が出来ると思いますね。

企画に関しても同じです。さまざまなチャレンジがあり、多くのアイデアが入ることで、新しい発想や作品が生まれると思います。

これからも楽しい冒険をしていきたいです。

この記事を書いた人

山部哲也
エレファントストーンのディレクター。鳥取県鳥取市生まれ。

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