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スマホでも映画は作れる?
iPhoneで撮影された映画4選

スマホでも映画は作れる? iPhoneで撮影された映画4選

今やスマホで映画の一部、または全部を撮影することは珍しくなくなってきた。今回はiPhoneを使った撮影シーンが見られる映画を紹介しよう。

シン・ゴジラ

庵野秀明総監督&樋口真嗣監督がタッグを組んで手がけた、いわずとしれた2016年発表の大作。

迫力満点の戦闘シーンやカタストロフィーが描かれた本作だが、その撮影環境はメインカメラである「ALEXA」3台、キヤノンのスチールカメラ3台(動画撮影も可)、総監督である庵野秀明氏のiPhoneが常に同時にまわる革新的なもので、注意深く観賞すると従来の常識を打ち破ろうとする製作者たちの挑戦をみてとることができる。

庵野秀明総監督は、複数のカメラによる異なるフォーマットの映像によって一本のストーリーが進行していくことを企図しており、iPhoneを使うことで視聴者提供映像のリアルタッチを表現できると考えたそうだ。


(公式YOUTUBE)

実際に映像を見てもわかるように、経験したことのない非常事態に遭遇した人々の混乱と不安が、携帯撮影ならではの手ぶれと画調によって見事に表現されている。

映画の冒頭1カット目をはじめ、さまざまなシーンにiPhoneカメラの映像が使用されているので興味のある方は、ぜひ再確認してみてほしい。

タンジェリン


(公式 予告編)

2015年に世界中の映画祭を席巻したL.A発のトランス・ストリートムービー。

躍動感と疾走感に満ちた映像が楽しめる本作だが、驚くべきことに3台のiPhone 5S(アナモルフィックアダプターをレンズに装着)だけですべてのシーンが撮影されている。

映像表現のみならず、そのストーリーもまた斬新。ロサンゼルスの片隅で娼婦として生活するトランスジェンダー女性の恋愛と友情をポップ&キュートに描いた、刺激的で新感覚ガールズムービーとなっている。

低予算を逆手にとった創意工夫は、「カメラを止めるな!」や「THE GUILTY/ギルティ」(以前、記事で紹介)、LGBTやセックスワーカーといった社会問題を綿密にリサーチしたテーマ設定は「万引き家族」にも通ずるものがあり、見どころ満載。

映像に関心のある人はもちろんのこと、すべての映画ファンにおススメの作品だ。

UNSANE


(公式トレーラー)

「オーシャンズ11」で知られるスティーブン・ソダーバーグ監督が、奇抜な撮影技法を用いたサイコスリラー。

3台のiPhone 7 Plus によって全編を撮影。App Storeで購入した「FiLMiC Pro」(別記事で紹介)をはじめ複数のアプリを活用することで、解像度、フレームトート、オーディオ、フォーカス、露出、ズームを調整し、編集作業にあたったという。

その狙いについては、予算削減のためではなく「方向感覚の喪失や混乱」を効果として意図したと、ソダーバーグ監督自身が語っている。

ストーリーは、ストーカー被害に悩まされていた女性が本人の意思に反して精神病棟に閉じ込められ、そこで自分をストーカーをしていた男と再会するというもの。

「妄想にとらわれて狂気に走る女性」を巧妙なプロットと革新的な映像で描いた本作は、サイコスリラーの新しい名品との声もあがっている。全米では昨年3月に公開されているが、まだ日本公開は未定となっており、今後の続報に期待したい。

麻雀放浪記2020


(公式 特報)

阿佐田哲也のベストセラー小説を大胆にリメイクした作品で、伝説的な雀聖として名高い「坊や哲」を斎藤工が熱演。

ストーリーは、坊や哲が戦後まもない1945年の日本から2020年の東京にタイムスリップして死闘を繰り広げるとういうもの。

監督は「凶悪」や「彼女がその名を知らない鳥たち」で知られる白石和彌。タンジェリンからの影響を公言しており、全編が20台のiPhoneを駆使することによって撮影されている。

第三次世界大戦によってオリンピックが中止になり荒廃した近未来の東京の情景が、ビデオカメラアプリ「FiLMiC Pro」(上記「UNSANE」とおなじ)によって完璧に表現されており、映像クリエイターなら見て損のない作品だ。

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この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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