SPECIAL

自称仙人の弟がYouTuberになったので、会いに行ってきた【前編】

自称仙人の弟がYouTuberになったので、会いに行ってきた【前編】

エレファントストーン プロデューサーの西牟田です。

今年の年末年始、弟に「僕、YouTuberになるよ」と報告されてから約半年。瞬く間にチャンネル登録者数1万6000人超え、事務所所属のちょい人気YouTuberになっていたので、映像の会社に勤める姉として、「人気の動画づくり」を学びに行ってきました。

弟のプロフィール

  • 西牟田 吉(はじめ)
  • 28歳
  • 自称:仙人美容家
  • 本職:二子玉川の美容院のヘッドセラピスト
  • 副職:YouTuber

「仙人ライフ」というYouTubeチャンネルで、ミニマリスト、ヴィーガン、ショートスリーパー、ローフード、美容法など自身が実践してきて効果的だった良い「美容法、生活法」を伝授している。

「ブログ」「Twitter」にもチャレンジして、「YouTube」へ

そもそも、なんでYouTuberになったの?

大前提として、美容師をやってると個人の指名をつけるためにSNSなどでの宣伝が必須なんだよね。僕はヘッドセラピストだから、カットの人とは違ってインスタ映えするような写真が撮りづらい。(カットの人はモデルを呼んで、カットしてるシーンなどを掲載するらしい)

だから、写真ではなく文字で勝負すべきだと思って、「ブログ」から始めてみたんだよ。そこで自分の持ってる美容法の知識を紹介してた。

でも、「ブログ」は拡散されないし、コアすぎて基本的に今のお客さんしか見ないんだよね。自分としてはもっと拡散されたいから、次は「Twitter」を始めてみた。これが結構良くて、いろんな人とコミュニケーションを密に取れて繋がれるし、フォロワーも1000人くらいには増やせた。

でもやってて気づいたのが、Twitterってどんどん情報が流れていくから、消えていっちゃうんだよね。3、4日前の記事なんて、誰も読まないんだよ。

だって誰も1週間前の10万RTされた記事なんか覚えてないでしょ?あと、ライバルも多すぎる。自分にとってはこの方法もダメだって思ったんだよね。

最初はいろんなメディアを試してたんだね。
確かにTwitterはどんどん新しい情報が流れてくるし、芸能人も多いもんなあ。でも「ヴィーガン」系のコミュニティを広げることができたんだよね?

そうそう、それでいろんな人に会うようになって、「西牟田さんのやってることって特殊だし、話も面白いからYouTubeがいいんじゃない?」ってアドバイスをもらったんだよ。

そこで「YouTube」が出てくるんだね! そういえばちょっと前は、YouTubeにラジオをあげてたよね?

そう、Twitterで知り合ったヴィーガン界で有名な子(工藤くん/NPO法人日本ヴィーガンコミュニティ代表)と「ハローヴィーガンラジオ」を週1で始めたんだよ。これは1本だいたい300回は見られたかな。

映像編集は経験ゼロからはじめた

なんで最初からYouTuberにならなかったの?

僕、映像編集ができないからさ。ラジオだったら音を録ってくっつけるだけだから。

もともと高校の時バンドとか軽くやってたから、ガレージバンド(音編集ソフト)も使えたし。ここでは最終的に800人にフォローしてもらえたかな。

でも多分見てくれてたのは、僕と工藤くんのフォロワーと、友達、お客さんだったと思うんだよね。もっと一般の人に見てもらうにはどうしたらいいんだろう……やっぱ拡散にはYouTuberしかないって思って、ヴィーガンで映像編集できる子に編集を教えてもらったんだ。

(言ってくれれば私でも教えられたのにな)
そういう経緯なんだね。私はYouTuber見たいっていう気持ちが一切ないんだけど、もともと見てたの?

見てた。テレビが家にないからさ、YouTubeばっかり見るんだよね。一応、HIKAKINも8年前から見てたし。あと欲しい機材を探す時もYouTubeで検索してた。

ネット記事より動画の方がわかりやすいし、紹介してる人が喋ってなくても、映像に自分の知りたいことが映ってたりするからよく利用してた。
映像って圧倒的に情報が多くてさ、文字(ブログ)だと解説に30分かかることが、5分で済むんだよね。

新人類だなー。じゃあYouTuberにも、YouTubeにも、かなり馴染みがあったんだね。
あなたの動画って、よくオマージュされるHIKAKINのやつとかとテイストが違うけど、オリジナルなの?

いや、もともと、こういう風に作りたいなって憧れてるYouTuberがいたんだよ。「ナオキマンショー」っていうチャンネルで、超常現象とかについて紹介してるんだけど、ソファの前で割とローテンションで話して、写真素材がちょいちょい出てくる感じのスタイル。

自分は街ロケするようなタイプでも、HIKAKINタイプでもないから、自分がやるならこれかなーって思ってた。

確かにテイストが似てるわ。それで始めてみたということね。

最初の動画は100回再生、2本目は1週間で1万回再生

最初は1000人くらいのフォロワーがつけばいいや、くらいにしか思ってなかった。お客さんへのアフターサービスの解説動画として、ストックできればいいかなって。

でも「早く始めなきゃ」って、ずっと焦ってたな。美容師で、ヴィーガンで、ミニマリストで、YouTuberっていう人がいなかったから、「最初にやった人」になりたくて。

「最初にやった人」っていうのは、他に有名な人が出てきたとしても貴重な存在だよね。そうはいっても、最初からたくさん見られたわけじゃないよね?

そう。1本目は100回くらいしか再生されなかったかな。
Twitterのフォロワーやお客さんが見てくれたかな程度の数字。

2本目を投稿したら爆発的に伸びたよね。内容が面白かったからなのかな?

いや、タイミングだったんだよ。ミニマリストの「しぶ」さんって有名人がちょうど同じタイミングYouTubeをスタートして、いろんな人が「YouTuber」「ミニマリスト」で検索してたタイミングだったんだよね。

しかも、僕の動画が光栄なことにGoogleさんから「良質な動画」って評価してもらえたらしくてさ。検索の上の方に出てたみたいなんだよ。

すごー。どうやったらGoogleに「良質な動画」って評価されるの?

Googleの評価だと、再生回数じゃなくて、全部動画が視聴されたかどうかとか、良いコメントがついてるか、「いいね」の数で判断されてるらしい。(これはYouTube公式の情報ではなく、まとめブログなどの情報です)

YouTuber動画が10分程度が主流の中、僕の動画は3分で見やすかったみたいだし、最初は広告も入れてなかったから、そのおかげもあるかも。この2本目の動画は1週間で1万回再生されて、それから少しずつフォロワーも、再生回数も増えていってる感じかな。

「高級感」を出しながら、「面白さ」も忘れない

他に見てもらうために工夫してることってある?

見やすいように全部字幕を入れてることと、音楽と画質はこだわってて、「高級感」が出るようにしてる。あと、コメント欄で褒めてもらえるのは「声がいい」ってところだね!

確かに西牟田家は「声」に恵まれた感じする。
家で一緒に聞いてたJ-Waveの別所哲也さんを意識してる感じもするし、それだけで「高級感」「プロ感」は出るんだろうなあ。

あと、ミニマリストやヴィーガンの人って「教育者」ぽい感じで、「あなたはこのままじゃダメですよ!」的な発信の仕方をする人が多いんだけど、僕は「痛いでしょ、こんな人」って自虐しながら謙虚な感じでやってるところが他の人と違うところかな。

データをバンバン出すというよりは、自分の体験談として話すようにしてる。あと、見てる人が面白がってくれるように、できるだけテロップや台本で「笑い」を入れるようにしてるよ。

ちゃんと差別化もできてるんだね。勉強になるわー。

来週公開する【後編】もお楽しみに

……と、こんな感じでYouTuberになる経緯を聞くだけで、肌感覚で学んだ各種メディアの宣伝効果の違い(Twitter、Instagram、ブログ、YouTube)もわかり、YouTubeで再生回数や、フォロワーを増やす方法も学べました。

後編は、どうやって1本の番組を作っているのか、事務所に所属した経緯、メリットなども聞いていきたいと思います!

この記事を書いた人

ZOOREL編集部
エレファントストーンが運営する「ZOOREL」の編集部です!映像のトレンドにまつわることなどをピックアップしてご紹介します。

ZOOREL編集部の書いた記事一覧へ

タグ

RELATED ARTICLES 関連記事