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東京2020オリンピックの演出につながる、すごい映像を見てみよう!

東京2020オリンピックの演出につながる、すごい映像を見てみよう!

こんにちは、エレファントストーンのエディター 大西です。

いよいよ東京2020オリンピック・パラリンピックも来年ですね。新国立競技場で行われる開会式の演出を担当するメンバーは、野村萬斎、椎名林檎、MIMIKO、山崎貴、川村元気、栗栖良依、佐々木宏、菅野薫(ちなみに、リオのフラッグハンドオーバーの担当は佐々木宏、椎名林檎、MIMIKO、菅野薫)の8名。知っている方も知らない方もいらっしゃると思いますが、すごい方々です。

今回はその中の、MIMIKOさん、菅野薫さん、そしてライゾマティクスの真鍋大度さんが関わった、SXSW 2015のPerfumeのSTORYを取り上げたいと思います。

SXSW 2015 Perfume STORY

SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)とは、米国テキサス州オースティンで開催される最先端テクノロジーの祭典です。

リオのハングオーバーを実際に成功に導いていった方々が携わった、SXSW 2015の映像が本当に素晴らしいので、まずはご覧ください。

通常のライブ配信の場合

一見すると、「オーなんかすごい映像!!」みたいな感じになるのですが、実はこれライブ配信された映像なんですね。それも、4年以上前に。

映像をやっている人なら、恐らく「?」という疑問が浮かび上がります。「この映像、どうやってライブ配信で作っているの?」と。

ではここで通常のライブ配信をしている時のことを例に考えてみましょう。

ライブ配信をする場合は、
カメラA

カメラB

カメラC

カメラD
という風に切り替わっていきます。

その切り替わりはカット切り替えかディゾルブ(ゆっくり2画面を切り替える)が普通です。

Perfume STORYの配信の場合

しかしこの映像の場合は、カメラ → カメラの間が映像でつながっていきます。それも人や空間を無視して移動していきます。

つまり、
カメラA
  ↓
CGのライブ空間

カメラB

CGのライブ空間

カメラC

という風に、途中途中にリアルな会場と全く同じアングルスキャンされた、動くCG空間の映像でつないでいます。

これがわかったところで再度映像を見てみてください!

真鍋大度さん、恐るべし

その違いが分かりましたでしょうか。

確かにライブカメラに切り替わる前にCGの空間に切り替わって、スキャンされたCG空間の中をカメラが移動して、別のカメラ位置までいって、ライブカメラに切り替わっています。

5:15~5:18のシーンを例に抜き出しました。

このCGがPerfumeの動きまでしっかりと作ってあるので、本当に切り替わったことが分からないのだと思います。本当にビックリします。このクオリティをライブでつなげてしまう真鍋大度さんの力、恐るべし……!

それにもう一つあって、このスキャンされたCG空間の映像に実際ダンスの動きを合わせているはずなので、Perfumeのダンスは恐ろしく精密なのではないかと思います。

実際に使われた技術としては、下記とのことです。4年以上前に実現していることに、ただただ驚かされます。

・会場全体にモーションキャプチャーカメラを設置
・会場全体をスキャンし3Dモデルを作成
・複数の撮影カメラにマーカーを取り付けカメラの位置、角度を取得。それらの情報と3Dモデルの情報を用いたカメラ映像モーフィングシステムを開発
・スクリーンにマーカーを取り付け位置、角度を取得し自動でプロジェクション画角を補正するシステムを開発
・リアルとバーチャルの世界をシームレスに行き来するために上記の情報、システムを使用
チームPerfumeの舞台裏に迫る、SXSWライブ直撃インタビュー

この技術が今につながっている

ちなみに進化版を、2017年にNHKで放送された「TOKYO GIRL」でやっています。

すばらしいですね。ここでリオオリンピックのフラッグハンドオーバーの映像を振り返ってみましょう。

この技術が使われているところは、5:30〜のところですね。「こういったことをしているのか」と理解して見ると、その凄さをより感じます。

来年のオリンピックでは開会式や閉会式がどういった演出になっていくのか本当に楽しみですね!

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映像技術「VFX」「CG」「SFX」との違いって何?

この記事を書いた人

大西充
エレファントストーンのエディター

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