クリエイターに大人気「Vimeo」とは？

クリエイターから支持を集めている動画サイトがあることをご存じですか。

その名は「Vimeo」。2004年にクリエイティブな作品や人生における瞬間を共有したいと考えた有志のグループによって、アメリカ・ニューヨークで生まれた動画サイトです。実は、YouTubeよりその歴史は長いのです。

Vimeoとは何か？　人気の理由を見てみましょう。

オリジナル作品でのみ勝負

Vimeoとは、「Video（ビデオ）」と「Me（私）」をかけた造語です。また、「Movie」のアナグラムでもあります。人気の秘密を解くカギはこの名前にもあります。

利用規約に掲げられているのは、「原則、自分自身が制作にかかわったオリジナル動画のみアップロードできる」ということ。商業作品の転載などは認めていません。また、「制作にかかわったアーティストやディレクターがアップロードする」という規約もあり、アップロード時に、自分がどのように動画作成にかかわったかの記入が求められます。

また、自分が作成した動画でも、ニコニコ動画で人気の「ゲーム実況」は禁止です。規約に違反しているとされた場合は、即座にアカウントが停止されます。 まさに、「Me（私）」の「Video（ビデオ）」のためのサイトなのです。

自分のクリエイティビティのみで勝負できる場という点が、多くのクリエイターをひきつけているのでしょう。

クリエイターをひきつける高画質

Vimeoがクリエイターから人気を集めている理由のひとつに、画質が良いという点があります。2007年に、ほかの動画サイトに先駆けてHDを導入しました。2008年時点で、アップロードされた100万本以上の映像のうち約1割がHDだったといいます。

4つのメンバーシッププラン

Vimeoは現在4つのメンバーシッププランを用意しています。少額でハイクオリティな動画を投稿できるVimeoは、自前で配信が難しい個人のアーティストや小さな制作会社が作品紹介の場として使いやすいプラットフォームといえるでしょう。

Vimeo Plus

月額700円（年払い）の「Vimeo Plus」では、ベーシックアカウントではストレージ容量が週0.5GBのところを5GB利用でき、HDでのアップロードも容量内で無制限です。また、動画の邪魔になるバナー広告も挿入されません。（無料アカウントでは、週1HDのみ）。

Vimeo Pro

プロクリエイター向けには、月額2,000円（年払い）の「Vimeo Pro」というパッケージも用意されています。こちらでも広告のない動画配信が可能で、最大1000GB/年のストレージ (毎週 20GB) 、無制限のHD再生、最大1080pの高精細動画、モバイル・タブレット・インターネット接続テレビとの互換、といったサービスを用意しています。

Vimeo Business

ビジネス向けには月額5,000円（年払い）の「Vimeo Business」というパッケージも用意されています。こちらを利用すると、最大で10名までのチームメンバーがアクセス可能。週のストレージ容量も無制限で、最大5TBまで動画のアップロードができます。また、Google Analyticsとの統合により、詳細な分析も行えます。

Vimeo Premium

月額7,500円（年払い）の「Vimeo Premium」ではライブストリーミング配信が可能です。上記のBusinessプランにある全ての機能に加えて、無制限のライブイベントや複数のサイトにライブ配信、アンケート投票、視聴者チャットにも対応しています。

続々と新サービスを開始

Vimeoは当初英語のみの対応でしたが、2014年11月からは日本語にも対応するようになりました。通貨も、ドルだけでなく、ユーロや円にも対応し、クリエイターや動画を販売する人々へのサポートが手厚くなりました。

また、2017年には360度動画に対応し、ユーザーによる360度動画の販売ができるように。さらに、ライブストリーミングサービス「Livestream」を買収し、「Vimeo Live」という新たなサービスも開始しました。

制限の多さがクリエイターを呼び寄せる

同じ動画サイトとはいえ、YouTubeやニコニコ動画などとは、まったく方向性の違うサイトだということがわかると思います。Vimeoは制限が多いように見えますが、その制限が逆に、自らのクリエイティビティで勝負したいアーティストやクリエイターを呼び寄せる結果になったといえるかもしれません。

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