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CHANELが動画で魅せるシャネルらしさ

CHANELが動画で魅せるシャネルらしさ

ここのところ面白い取り組みを続けていると思うブランドがある。シャネル(CHANEL)だ。

今年はハイブランドが既存の枠組みを超えたような発想を我々に提案してくれた。カルティエのコンビニ、エルメスのインベーダーゲーム……その中でも面白い取り組みを次々に出して見せたのがシャネルだ。

CHANEL祭り

秋に全国各地で開かれていたCHANEL祭り(文字通り神社などでも開催された)に続き、12月16日まで代官山の期間限定ブティックでは豪華客船ラ パウザ(LA PAUSA)号をイメージした店内になっている。これは南フランスにあるガブリエル・シャネルの邸宅をイメージしているという。

その中でELLE JAPONがYouTubeにアップした動画もまたらしいものだった。

下から撮影することは空間を広く見せるなどブティックをよりよく見せることができる。これを見たら「イケテル店内」「行ってみたい」と思わず口にしてしまうだろう。

一方、登場人物としてブランドアンバサダーの中条あやみを起用しているが、本来女性を下からとるのはNG(スタイルはよくなるが老けて見える)であるにも関わらずこの動画ではほぼすべて下から上へせりあがっていくような動画の撮り方をしている。それをさらっとかっこよくこなしてしまう中条あやみはやっぱりすごい。

こちらはハーパーズ・バザー(Harper’s Bazaar)による同じくCHANELと中条あやみを起用した動画。

こちらはどちらかといえば上から下へ向かって撮影するシーンが多く、新鮮な印象を受ける。また、時折下から上へ静止画をなめるようにしたり、水平からの視点にインパクトがある。色使いもモノトーンを多用することで重厚感を出しているように見える。

上から下へ向かって撮ることは自撮りなどではよくみられる技術だが、スタイルが悪く見えてしまうという欠点もある。事実、人物が歩いているランウェイのシーンなどでは外人モデルのシルエットが悪く映っているのがわかるだろう。だが、それを場面として切り取ることで新しい見せ方にチャレンジしている。

ハーパーズ・バザーといえばVOGUEと並ぶ高級ファッション誌の1つ。そうした下地に加えて採用した音楽や書体、古地図などからこちらは「クラシカル」な印象を受ける。


最後に紹介するのはCHANEL公式サイトで公開されていた代官山ポップアップストアのオープニングイベント映像。動画公開は期間限定だったため12月19日現在は視聴ができなくなっているが、ぜひイメージしてみてほしい。

DJを招いたパーティに美しい芸能人が集うというシーンは華やかでありながら一見チャラくなりがちな映像であるが、それらをうまくまとめている印象だ。

映像には随所にCHANELのロゴかアイテムが映り、そうでなさそうな場面でも背景にCHANELやLA PAUSAの文字が見える。そうしたインパクトがありながらも決して下品でなく、視聴者のムードを静かにあげてくれる。

故ガブリエル・シャネルは死ぬまでコレクションの準備をしていたという。かつて第一次世界大戦後のフランスでそれまで喪服でしかなかった黒色を使ったリトル・ブラックドレスを発表し、女性の社会進出やモダンな女性像を提案したシャネル。その心意気はこうして現代にも受け継がれている。

CHANELというブランドを同時期に扱っている中で、この3つの切り取り方はクリエーターとしても視聴者としても参考になるのではないだろうか?

この記事を書いた人

ZOOREL編集部
エレファントストーンで開催される月1会議でのプレゼンテーションや、社内研修をもとに記事を作成、更新します。

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